不動産投資は、常に満室であればこれ以上安心で安全な投資はありません。
しかし、現実には入居者さんの入れ替えが不定期に発生します。
この時、空室が何室まで耐えられるかを分析する指標が「収益分岐率」です。
不動産投資の安全性を分析する指標と言えます。

運営費ローン元利返済額の合計」を「総潜在収入」で割り、得られた数値が指標となります。

下表を参考に当てはめてみると、
(199.8万円 (運営費)+ 502.4万円(元利返済額))÷ 915.6万円(総潜在収入)=0.7669≒76.7%となります。
これは、総潜在収入に対して総返済額の占める割合が76.7%という事ですから、例えば、総戸数10戸なら8戸(80%)入居していれば、キャッシュアウトしないという事になります。
逆に、2戸までの空室には耐えられるシミュレーションであると理論上言えます。

一般的には80%が平均的な目安とされていますが、総戸数4戸の物件と総戸数20戸の物件では1戸に対する空室率が異なりますので、物件ごとの判断が必要です。

もう一つの指標「債務回収比率」とは

安全性を分析する指標として、収益分岐率の他に「債務回収比率」があります。
お金を貸す側、つまり金融機関が安全性を判断する指標です。

営業収入ローン元利返済額で割り、得られた数値が指標となります。

同様に、表を参考に当てはめてみると、
670.0万円(営業収入) ÷ 502.4万円(元利返済額)= 1.33 となります。
これは、借入金に対する返済能力を表した指標で、数値が大きいほど安全性が高いという事です。
一般的な基準は1.2以上とされています。
これを下回る場合は、借入金の比率を下げる必要があります。

投稿者プロフィール

H.Matsumoto
H.Matsumoto執行役員 専務
不動産取引の実務家として30年以上にわたり、売買や賃貸借の仲介、管理、開発、土地活用などに携わってきました。
不動産取引は個別性が強く、予期しないトラブルもしばしば起こります。
今後も皆様のお役に立てるよう日々研鑽を重ねて参ります。

主な経歴
20代~都内の賃貸専門店にて仲介営業、仕入れ業務に携わる。店長職を経験。
30代~ガソリンスタンド、コンビニ、ドラッグストアなど事業用借地権による用地取得交渉、開発業務に携わる。近畿圏にて実績多数。
40代~賃貸管理会社にて財務責任者、家賃滞納の債権回収業務に携わる。賃貸管理のデータベースを独自で作成し社内で運用する。
50代~売買仲介を主軸に、収益物件の売買、競売・任意売却など特殊売買に携わる。現在に至る。このホームページの管理者。