用途変更と固定資産税

固定資産税の軽減措置のうち、住宅に供する土地は、「住宅用地」として小規模宅地の特例により面積200㎡までの土地の課税標準額が3分の1から6分の1が軽減されます。
一方、店舗や事務所などに供する土地は、「非住宅用地」としてこの軽減を受けることができません。
但し、住宅(住居)と店舗や事務所が混在する建物は、住居が占める面積の割合に応じて軽減されます。

下表は、住居が占める割合ごとの住宅用地比率の一覧表です。

家屋の種類居住部分の割合住宅用地の比率
地上階数5以上を有する耐火建築物である家屋1/4(25%)以上1/2(50%)未満0.5
1/2(50%)以上3/4(75%)未満0.75
3/4(75%)以上1.0
上に掲げる家屋以外の家屋1/4(25%)以上1/2(50%)未満0.5
1/2(50%)以上1.0

例えば、5階建ての鉄筋コンクリート造で1階と2階が店舗と事務所、3階から5階が住居という建物(各階の床面積100㎡で合計500㎡)の場合の住宅用地比率を上の表を基に計算してみます。
このような建物は、実際に街でよく見かけると思います。

住居部分の床面積は合計300㎡になるので、全体面積500㎡分の300㎡で居住部分が占める割合は60%です。
したがって、住宅用地比率は0.75となります。
ところが、2階の事務所が空室になって中々入居の目処も立たないので、思い切って住居に改装したとすると住居面積が100㎡増えて割合では80%となり、住宅用地比率は1.0を適用することができます。
このように、住宅(住居)と店舗や事務所が混在する建物では、事業用から居住用に用途を変更した場合に住宅用地比率が上がり、固定資産税を節税するチャンスが生まれます。
その時は、直ちに市役所へ申告して認定してもらいましょう。

投稿者プロフィール

H.Matsumoto
H.Matsumoto執行役員 専務
不動産取引の実務家として30年以上にわたり、売買や賃貸借の仲介、管理、開発、土地活用などに携わってきました。
不動産取引は個別性が強く、予期しないトラブルもしばしば起こります。
今後も皆様のお役に立てるよう日々研鑽を重ねて参ります。

主な経歴
20代~都内の賃貸専門店にて仲介営業、仕入れ業務に携わる。店長職を経験。
30代~ガソリンスタンド、コンビニ、ドラッグストアなど事業用借地権による用地取得交渉、開発業務に携わる。近畿圏にて実績多数。
40代~賃貸管理会社にて財務責任者、家賃滞納の債権回収業務に携わる。賃貸管理のデータベースを独自で作成し社内で運用する。
50代~売買仲介を主軸に、収益物件の売買、競売・任意売却など特殊売買に携わる。現在に至る。このホームページの管理者。