不動産の売却は、人生でそう何度も経験するものではありません。
このページでは、相談から引き渡しまでの流れを5つのステップに分け、現場経験40年の宅建士の視点から、売主様が知っておくべき実務や注意点を詳しくご紹介します。
STEP1 ご相談・ヒアリング|まずはお気軽にお話しください
最初のステップは、「相談すること」から始まります。
- 売却理由の確認(相続、住み替え、資産整理 など)
- 所有者の状況、共有名義・相続未登記などの有無
- 土地・建物の現況や境界、測量の有無
- ご希望の売却時期や価格感

特に最近は、「空き家になって何年も経っている」「相続したもののどうすればいいか分からない」「名義が故人のまま」など、不安や不明点を抱えたご相談が増えています。
どんな状況でも、お気軽にご相談ください。解決策をご提案します。
相談時にあるとスムーズな書類一覧
売却をご検討の際には、以下の書類があると査定や販売戦略の立案がスムーズになります。
可能な範囲でご準備ください。
書類名 | 用途・確認内容 |
---|---|
登記識別情報通知または権利証 | 所有者であることを証明(※登記手続きに必要) |
登記簿謄本(全部事項証明書) | 所有者、抵当権・差押えなどの権利関係を確認 |
公図・地積測量図 | 土地の形状や面積、接道条件の確認に使用 |
境界確認書・境界立会済書 | 境界トラブル防止に重要。測量の有無も確認 |
建物図面・間取り図 | 建物の構造・延床面積・リフォーム状況の把握 |
固定資産税納税通知書 | 年間の税額、公租公課の精算根拠に |
購入時の売買契約書・重要事項説明書 | 取得価格、当時の契約内容の確認(譲渡所得計算にも) |
管理規約・長期修繕計画(マンション) | 管理状況や修繕積立金などを把握(買主にも説明が必要) |
賃貸借契約書(賃貸中物件の場合) | 家賃収入・契約条件の引継ぎに必要 |
特に「登記識別情報通知(権利証)」や「境界確認書」は、引渡し直前で問題になることもあります。
早めに所在をご確認ください。
STEP2 査定・価格設定|机上査定と訪問査定の違いとは?
不動産の価格は、似たような物件でも大きく差が出ることがあります。
そこで私たちは、以下の2段階で丁寧に査定を行います。

机上査定
過去の成約事例や周辺相場データから価格を算出します。
訪問査定
実際に現地を確認し、建物の劣化状況・日当たり・接道などを加味してより正確な査定を行います。
よくあるご相談
「高く売りたいけど、早く売りたい。どちらを優先すべき?」
→ 売主様のご希望や市況に応じて、「早期売却型」「希望価格優先型」など最適な戦略をご提案します。
STEP3 媒介契約の種類と注意点|囲い込みに要注意
媒介契約とは、売却を不動産会社に正式に依頼する契約です。
以下の3種類があり、それぞれ特徴があります。

媒介契約の種類 | 複数社依頼 | 自己発見契約 | 業務報告義務 | 備考 |
---|---|---|---|---|
一般媒介契約 | 〇 | 〇 | なし | 売主の自由度が高い |
専任媒介契約 | ×(1社) | 〇 | 2週間に1回以上 | 売却活動に集中しやすい |
専属専任媒介契約 | ×(1社) | × | 1週間に1回以上 | 信頼関係がより重要 |
注意すべき「囲い込み」
「他社に情報を渡さず、自社でのみ買主を見つけようとする」囲い込みは、売却チャンスを減らすリスクがあります。
当社では売主様の利益を第一に考え、他社との協業も積極的に行います。
STEP4 売買契約の締結と重要事項説明|見落としがちなリスクも
購入希望者が現れたら、条件交渉のうえ売買契約を締結します。
その前には「重要事項説明」が行われ、不動産の法的状況や制限が説明されます。

契約までの流れ
- 購入申込書の提出
- 条件交渉(価格・引渡し時期・附帯設備など)
- 宅建士による重要事項説明
- 売買契約の締結・手付金受領
注意すべきポイント
- 契約不適合責任(旧・瑕疵担保責任):
雨漏り、白アリ被害、越境などは事前告知が必要です。
→ 告知義務を怠ると、売主が損害賠償請求を受ける可能性があります。 - 心理的瑕疵(事故物件など):
必要な説明を怠ると、契約解除の原因となることも。
STEP5 残代金決済・引渡し|最後までプロが立ち会います
契約後は、司法書士・金融機関・買主と連携しながら「残代金の受領」と「物件の引き渡し」を行います。

当日の流れ
- 抵当権の抹消・登記申請(司法書士)
- 残代金の受領(銀行振込など)
- 固定資産税・管理費などの精算
- 鍵の引き渡し
よくあるトラブル
- 境界標が見つからない → 買主が不安に感じる
- 残置物がそのまま → 引渡しトラブルに
- 近隣への挨拶を怠った → 苦情や印象悪化
当社では、引渡し前チェックリストを使って、トラブルを未然に防ぎます。
よくある質問と関連ページのご案内
Q. 測量は必ずしないといけませんか?
Q. 契約不適合責任はすべての物件に関係しますか?
Q. 契約したあとで気が変わったらキャンセルできますか?
▶ 詳しくは:不動産売却のFAQはこちら
▶ 参考になる体験談:相談事例ページへ
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