不動産投資の指標「ローン定数」とは

ローン定数

キャッシュフロー分析に欠かせないローン定数

ローン定数とは、借入金額に対する年間返済額の割合を表す指標 (「k%」と表記します。) です。
収益物件を購入する時は、金融機関から借入する場合がほとんどですが、このローン定数を理解していると「実質賃料収入のうち資金調達に占める割合がどの位になるのか?」が分かり、とても重要な指標と言えます。

例えば、
借入金1000万円返済期間20年(元利均等返済)、金利2%で借り入れた場合、毎月の返済額は50,588円となり年間では607,056円になります。
この時のローン定数は、607,056円(年間返済額)÷1千万円(借入額)=0.06=6%となります。
今度は、同じ1000万円期間を30年に延長する代わりに金利が1%上がって3%になったとします。
この場合の毎月返済額は42,160円、年間は505,920円になり、
ローン定数は、505,920円(年間返済額)÷1千万円(借入額)=0.05=5%となり先ほどより1%下がりました。

それでは、次は借入金が1億円で期間30年、金利3%ではどうでしょうか。
毎月返済額は421,604円、年間返済額は5,059,248円となり
ローン定数は、5,059,248円(年間返済額)÷1億円(借入額)=0.05=5%と同じ結果になりました。
つまり「返済期間」と「金利」が同じならば、借入金額の多寡にかかわらずローン定数は一定だという事です。

今、次のような物件を購入しようとしています。
●物件価格1億円(自己資金1000万円、借入金9000万円)
●年間収入10000万円(表面利回りは10%)
●運営費200万円
●差引収入800万円(実質利回りは8%)
ここでは、計算を簡単にするため購入時の諸費用は含めないものとします。

この時、先ほどのローン定数を利用して当てはめてみます。
A.借入金9000万円を返済期間20年、金利2%で借入れた場合 ローン定数は6%
B.借入金9000万円を返済期間30年、金利3%の借入れた場合 ローン定数は5%
したがって、ローン返済後のキャッシュは、
A.8%(実質利回り)-6%(ローン定数)=2%(税引き前キャッシュ)
B.8%(実質利回り)-5%(ローン定数)=3%(税引き前キャッシュ)
という事で、金利が1%高くても返済期間を延ばしたBの方が多く残る事が分かります。

ローン定数の性質

このように、ローン定数は「返済期間」と「金利」の相関関係にあり、返済期間が短いとローン定数は上がり、逆に長いと下がります。
金融機関は、物件の法定耐用年数の残存期間を一般的に借入返済期間とみる所が多いですが、もし返済期間が長く取れる金融機関ならば、金利の低さにこだわらなくてもよくなります。

返済期間10年から35年まで、金利別のローン定数を下表にまとめましたので参考にしてください。

返済期間10年15年20年25年30年35年
金利
0.5%10.256.925.204.263.593.12
1.0%10.517.185.524.523.883.39
1.5%10.777.455.794.804.143.67
2.0%11.047.726.075.094.443.98
2.5%11.318.006.365.384.474.29
3.0%11.598.296.665.695.064.62
3.5%11.878.586.966.015.394.96
4.0%12.158.887.276.335.735.31
4.5%12.449.187.596.676.085.68
5.0%12.739.497.927.026.446.06