相続は、誰にでも訪れる可能性のある人生の大きな節目です。
しかし、「いつかやればいい」「難しそうで、よく分からない」と後回しにされがちです。
いざ相続が発生すると、手続きの複雑さや親族間のトラブルに悩まされるケースも少なくありません。
ここでは、相続の基本的な仕組みや流れ、押さえておきたいポイントについて、分かりやすく解説します。
1. 相続とは?
相続とは、亡くなった方(被相続人)の財産を、その方の家族や親族(相続人)が引き継ぐことです。
財産には現金や不動産、有価証券などの「プラスの財産」だけでなく、借金や保証債務といった「マイナスの財産」も含まれます。
2. 相続の基本用語
用語 | 意味 |
---|---|
被相続人 | 財産を遺して亡くなった人 |
相続人 | 財産を受け継ぐ人(配偶者や子など) |
遺産 | 相続の対象となる財産 |
遺言書 | 被相続人が生前に遺した意思表示の文書 |
遺留分 | 法律で保証された相続人の最低限の取り分 |
3. 相続の流れ
一般的な相続手続きの流れは以下の通りです。
被相続人が亡くなると相続が開始します。
まずは戸籍を調査し、法定相続人を確定します。
不動産、預貯金、株式、借金など、被相続人の財産をすべて把握します。
相続には以下の3つの選択肢があります
- 単純承認:すべての財産を引き継ぐ
- 限定承認:プラスの財産の範囲内でマイナスの財産も引き継ぐ
- 相続放棄:すべての相続を放棄する(家庭裁判所に申立てが必要)
※相続放棄や限定承認は「相続の開始を知った日から3ヶ月以内」に手続きする必要があります。
相続人全員で、財産の分け方を話し合います。
遺言書がある場合は、それに従って分割されます。
不動産の登記変更や銀行口座の解約・名義変更など、相続に伴う実務を行います。
4. 相続税について
相続税とは、相続で財産を受け継いだ際に課される税金です。
全ての人が対象になるわけではなく、基礎控除額を超える遺産にのみ課税されます。
■ 相続税の基礎控除
3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)
例:相続人が3人の場合
3,000万円+(600万円×3)=4,800万円までは非課税
※課税対象となる方は、申告期限(相続開始から10ヶ月以内)に注意が必要です。
5. 相続トラブルを防ぐには
相続トラブルの多くは、「何も決まっていない」「話し合いがうまくいかない」ことが原因です。
以下の対策を講じることで、円満な相続を実現しやすくなります。
- 遺言書の作成
法的に有効な遺言書を準備しておくと、相続人の間での争いを防ぎやすくなります。 - 家族での事前の話し合い
被相続人の生前に、相続の希望や方針を家族で共有しておくことも重要です。 - 専門家への相談
司法書士・税理士・行政書士・不動産の専門家に相談することで、的確なアドバイスを受けることができます。
6. 不動産の相続は特に注意
不動産は価値が大きく、分割が難しいため、相続トラブルの原因になりやすい財産です。
下記のような注意点があります。
- 評価額と実勢価格の違い
- 分割の難しさ(売却・共有・代償分割など)
- 維持費・管理責任の所在
- 相続登記の義務化(2024年4月より施行)
当社「株式会社コウセイマネジメント」では、不動産の相続に強い専門スタッフが対応し、適正な評価と円滑な手続きをサポートいたします。
まとめ
相続は、法律・税金・不動産の知識が求められる、非常に専門的な手続きです。
何も知らずに対応すると、思わぬ負担やトラブルを招く可能性もあります。
「備えあれば憂いなし」。
まずは正しい知識を持ち、必要に応じて専門家へご相談ください。
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